*このページでは、犬の甘噛みへの対処法について解説しています。
あなたは、
「仔犬をお迎えしたけど、遊んでいるときに噛んでくるのは叱った方がいいの?」
「犬の噛み癖をなんとかしたいけど、どうしたらいいか分からない」
「犬の甘噛みをそのままにしていると、本気で噛むようになるって本当?」
など、犬の甘噛みや噛み癖について、お困りではないでしょうか?
犬をお迎えした際、人の手などを噛まないように教えるのは、大切なしつけです。
じゃれついて甘噛みをしてくる仔犬は可愛いものですが、そのままにしていると後々噛み癖がついてしまうかもしれません。
以下では、そんな犬の甘噛みと噛み癖をなおすトレーニングについて、具体的な方法を説明しています。
ぜひ、最後までご覧ください。
仔犬の甘噛みとは? なぜ、矯正しなければならないのか?
犬の甘噛みとは
「甘噛み」とは、動物がじゃれつく目的で軽く噛む行為のことです。
本気の力ではないので、噛まれた方は痛みがないことがほとんどです。
仔犬は、母犬や兄弟犬とのじゃれあいの中で、「強く噛むと一緒に遊んでくれなくなる」という経験をするうちに、噛む力加減を覚えていくと言われています。
その結果、「本気で噛む」代わりに「甘噛み」を習得するわけですね。
犬同士だったら、「噛むふり」や「甘噛み」をするのはあそびなのデス!
また、犬も人間と同じように、仔犬のころは乳歯が生えており、成長と共に永久歯に生え変わります。
そういった生え変わりの時期になると、歯がむず痒くて、つい物や人の手を噛んでしまう場合もあります。
なぜ「甘噛み」を矯正しないといけないのか
甘噛みは、本来ならばじゃれあいの一種ですが、人間の手を噛む行為には注意が必要です。
まだ乳歯の頃は噛まれても痛みは少ないでしょうが、成長して永久歯が生えた状態で噛まれれば、たとえ甘噛みでも痛みます。
さらに、甘噛みを許容されているうちに、「人間の手は噛んでもよい」と学習してしまい、何かの間違いで本気で噛んでしまう危険性もあります。
したがって、「人間の手を噛んではいけない」「人間の手に歯を当ててはいけない」ということを、まだ仔犬の頃にしっかりと教えておく必要があります。
犬に甘噛みをやめさせる!しつけ方法
それでは、実際に仔犬の甘噛みと成犬の噛み癖の矯正の仕方を、それぞれ解説します。
仔犬のしつけ方法は簡単!
仔犬をお迎えした場合、甘噛みを矯正するのは比較的簡単です。
まだ人の手を噛むという癖自体がついていませんし、覚えが早いからです。
仔犬をお迎えした初日から、さっそくトレーニングをスタートしましょう。
最初が肝心なのデス!
方法は、とてもシンプル。
- おもちゃなどを使い、一緒に遊ぶ
- 手や指に仔犬の歯が当たった瞬間、「あっ」と声を上げる
- すぐに遊ぶのをやめ、部屋の外へ出る(もしくは背中を向けて無視する)
- 数分間たって仔犬が落ち着いた頃、部屋へ戻る
- 遊びを再開する
遊んでいるとき以外も、何かの拍子に歯が当たったら、その都度同じように対処してください。
ひたすらこれを繰り返すのみ、です。
繰り返すうちに、仔犬は「手を噛むと、楽しい時間が終わってしまう」と学習します。
コツとしては、「歯が当たった」だけでも、遊ぶのをやめることです。
人間の手に歯を当てるだけでもいけないことだと覚えた犬は、その後も手に噛み付くことはありません。
なお、このとき、手そのものを使って仔犬と遊んではいけません。
必ずおもちゃなどを手に持って、おもちゃを使って遊びましょう。
なぜなら、手で遊ぶことを覚えると、手を遊び道具のように認識してしまい、噛み付くことに抵抗がなくなる可能性があるからです。
また、手を噛んだとき、大声をあげたり、叱ったりしてはいけません。
叱られた犬は怯えて攻撃的になったり、逆に遊んでくれていると勘違いしてエスカレートする恐れがあるからです。
「あっ」と声を上げることで、手に歯が当たったことを認識させ、その直後にその場から立ち去ることで、「手に歯が当たる=遊びが終わってしまう」ことを教える、というのがポイントです。
すぐには覚えなくても、焦らずに教えてあげてほしいデス!
成犬の噛み癖のしつけは難しい
すでに噛み癖のついてしまった成犬の場合は、しつけをするのはかなり難しいです。
鋭く強靭な永久歯に生え変わっており、力も強いからです。
しかし、人間を噛んでしまうのは、犬にとっても不幸なこと。
なんとか治してあげたいですよね。
噛み癖への対処法は、噛み癖がついてしまった原因によって異なります。
たとえば、原因として以下のようなものが考えられます。
- 怖がりな性格で、知らない人などに怯えて噛んでしまう(性格型)
- 過去にトラウマを抱えていて、身を守るために噛んでしまう(トラウマ型)
- 仔犬の頃に人の手に甘噛みしていたのを放置してしまい、成長とともに強く噛むようになってしまった(甘噛み延長型)
- 過去に噛んだことで要求が通ったことがあり、噛めば人間は言うことを聞いてくれると学習してしまった(要求型)
そして、原因別の対処法は以下の通りです。
- 性格型の場合……知人や友人などに協力してもらい、多くの人に会って話しかけてもらったり、もし大丈夫そうならおやつなどをもらったりすることで、知らない人でも怖くないと学ばせる。
- トラウマ型の場合……叱るときも大声を出したりせず、常に冷静に接することで、時間をかけて信頼してもらう。
- 甘噛み延長型の場合……前述の仔犬の甘噛みのしつけと同じように、手に歯が当たるたびに立ち去り、しばらく無視をすることを繰り返す(ただし要求型の場合は逆効果なことも)。
- 要求型の場合……理論的には、「噛んでも要求は通らない」ことを学ばせる必要がある。しかし、成犬の場合は噛まれること自体が危険なので、自力でのしつけ・対処は難しい。
成犬の場合は、癖が抜けるのに時間がかかる上に、噛まれると大変危険です。
安全第一で気長に訓練して、それでも上手くいかなければ、ドッグトレーナーなどの専門家に頼りましょう。
悩みすぎず、プロに相談するデス!
甘噛みも噛み癖も、根気強く教えれば治る!
この記事では、仔犬の甘噛みと成犬の噛み癖のしつけ方法について解説しました。
意外にシンプルだと感じたのではないでしょうか。
犬のしつけの基本は、犬の行動に対し、一定の目的を持って同じ対応を繰り返すことです。
繰り返すことで、犬の行動が強化されてゆくのです。
もし仮に、誤った対応を繰り返すと、犬の行動も良くない方向へ強化されてしまうので、充分に気をつけましょう。
なお、犬にとって、物を噛むことはストレス解消の手段でもあります。
また、前述の通り、乳歯から永久歯に生え変わる過程で、歯がむず痒くなることがあります。
成長度合いや体格に合わせて、ほどよく噛みごたえのあるおもちゃなどを、適宜用意してあげましょう。
これなら思いっきり噛んでもいい、っていうおもちゃがあると、嬉しいのデス!
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
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