*この記事では、犬(超小型犬〜小型犬)と一緒に公共交通機関を利用する際の準備や注意点、手荷物料金などについて解説しています。
気候が良いシーズンには、相棒と一緒に旅行へ行きたくなりますよね。
日帰りで海へ行き、愛犬と海辺を散歩……。
ペット対応ペンションに泊まり、朝は木漏れ日を浴びながらドッグランへ……。
夢は広がります。
「でも自家用車がないから、愛犬と旅行は無理だなぁ」なんて思っていませんか?
ご安心ください!
超小型犬〜小型犬なら、公共交通機関は利用できます(中型犬以上はごめんなさい)!
「旅行に行きたいんだけど、犬って公共の乗り物に乗れるの?」
「乗車中はペット用キャリーに入っていればOK?」
「ペットと一緒だと手荷物料金がかかるって本当?」
「愛犬がクレートの中でも快適に過ごせるか心配……」
以下では、そんな疑問や不安を解消すべく、愛犬と一緒に新幹線・電車・バスに乗る際に気をつけることについてまとめました。
ぜひ最後までご覧ください!
超小型犬〜小型犬なら、公共の乗り物(新幹線・電車・バス)に乗れる!
犬といっしょでも、きちんと各社のルールさえ守れば新幹線や電車、バスに乗ることは可能です!
ただし、クレートの大きさや重さの制限があるので、中型犬以上はルール上、不可となってしまいます。
また、バスの例外として、高速(長距離)バスなどはペット不可となっています。
理由としては、路線バスなどに比べてこまめに停車できないので、トラブル対応が難しいからでしょう。
*昼行便ならば条件付きで許可されている場合もあります
それに長時間だと、ぼくらへの負担もおおきいデス!
一方、通常の路線バスでも運行会社によってルールが異なるので、必ず事前に調べて対策しましょう。
*各運行会社のルールについては、いくつかの具体例を後述しているので参考になさってください
もちろん、各社のルールに従うだけでなく、愛犬の負担も考えて慎重に検討しなければなりません。
事前に乗車中のストレスを軽減するための準備をし、さらに当日も愛犬の体調に常時気を配ることが大切です。
ちなみに、私が先代の相棒(チワワ)と一緒に新幹線に乗ったときには、終始落ち着かない様子だったので、可哀想なことをしてしまいました。
一方、今の相棒(編集長)は仔犬の頃からキャリーやクレートに入ると落ち着くタイプで、新幹線こそ未体験ですが、電車やバスではほとんど寝ています。
おなじ犬種でも性格がぜんぜんちがうのデス!
もしもあなたの相棒が、車内環境を怖がったり吠えたりするタイプの場合は、公共交通機関ではなくレンタカーを利用するなど、他の方法を検討しましょう。
犬を連れて乗り物に乗るにはどんな準備が必要?ルールと料金は?
では、実際に愛犬と一緒に公共交通機関を利用するには、どんな準備が必要なのでしょうか?
以下でそれぞれ解説します。
新幹線のペット持ち込み料金と規定
新幹線の場合、規定の大きさ&重さのクレートに入れていれば、有料で乗車できます。
具体的な条件は以下の通りです。
- 事前申し込み不要
- ハードタイプのキャリー(クレート)を用意
- キャリー(クレート)のサイズは三辺の合計が120cmまで
- キャリー(クレート)の重さは愛犬が中に入っている状態で10kgまで
- 当日に窓口で「手回り品きっぷ(290円)」を購入する
- 駅構内や乗車中ではキャリー(クレート)から出さない
JRの規定にはありませんが、キャリーはしっかりしたハードタイプ(クレート)をおすすめします。
というのも、移動の際に変形すると場合によっては愛犬に危険が及ぶからです。
また、内部の居心地を考えても、ハードタイプの方が安定しているので良いと考えます。
もちろん乗車時間が短いならば、ソフトタイプ(リュック型など)でも充分かと思います。
さらに、足や顔など、体の一部だけでも外に出てしまうタイプのキャリーは不可です。
JR公式サイトには、ペットの持ち込みについて以下のような記載があります。
有料のもの
引用:手回り品:JR東日本
- 小犬、猫、鳩またはこれらに類する小動物(猛獣やへびの類を除く)で、
- タテ・ヨコ・高さの合計が120センチ以内の動物専用のケースにいれたもの
- ケースと動物を合わせた重さが10キロ以内のもの
- 手回り品料金は、1個につき290円です。ご乗車になる駅の改札口などで荷物をお見せのうえ、普通手回り品きっぷをお求めください。
クレートのサイズと重さに、
中型以上のわんこはムリみたいデス……
なお、「手回り品きっぷ」は券売機では扱っていないので、窓口で購入する必要があります。
もしもなんらかの理由により乗車駅で買えなかった、もしくは買い忘れても心配はいりません。
車内か下車駅で駅員さんに申し出れば、販売してくれますよ!
電車のペット持ち込み料金と規定
電車の場合も、規定の大きさ&重さのクレートに入れていれば乗車可能です。
それぞれの鉄道会社ごとに若干ルールが異なるので、実際に利用する会社のサイトなどでよく確認しましょう。
なお、JRと代表的な私鉄16社について条件を確認しましたので、参考にご覧ください。
*「他の乗客に迷惑がかからなようにする」・「足や顔などが外に出るようなキャリーは不可」・「駅構内や車内ではクレートから出さない」などは全社共通です
鉄道会社名 | 手回り品料金 | クレートのサイズ・重量要件 |
---|---|---|
JR | 290円 | 3辺合計が120cm以内 クレートと動物を合わせた重さが10キロ以内 |
東武鉄道 | 無料 | 3辺の合計が120cm以内 クレートと動物を合わせた重さが10kg以内 |
西武鉄道 | 無料 | 3辺の合計が120cm以内 クレートと動物を合わせた重さが10kg以内 |
京成電鉄 | 無料 | 3辺の合計が120cm以内 クレートと動物を合わせた重さが10㎏以内 |
京王電鉄 | 無料 | 3辺の合計が120cm以内 クレートと動物を合わせた重さが10㎏以内 |
東急電鉄 | 無料 | 3辺の合計が120cm以内 クレートと動物を合わせた重さが10㎏以内 |
京浜急行電鉄 | 無料 | 3辺の合計が120cm以内 クレートと動物を合わせた重さが10㎏以内 |
東京メトロ | 無料 | 3辺の合計が120cm以内 クレートと動物を合わせた重さが10㎏以内 |
小田急電鉄 | 無料 | 長さ70cm以内 3辺の合計が120cm程度 クレートと動物を合わせた重さが10㎏以内 |
相模鉄道 | 無料 (JR直通の場合のみ、 降車時に290円支払い) | 3辺の合計が120cm以内 クレートと動物を合わせた重さが10㎏以内 |
名古屋鉄道 | 290円 | 長さ70cm以内 3辺の合計が90cm程度 クレートと動物を合わせた重さが10kg以内 |
近畿日本鉄道 | 290円 | 3辺の合計が120cm以内 クレートと動物を合わせた重さが10㎏以内 |
南海電気鉄道 | 290円 (券売機で購入可) | 3辺の合計が120cm以内 クレートと動物を合わせた重さが10㎏以内 |
京阪電気鉄道 | 280円 (券売機で購入可) | 3辺の合計が120cm以内 クレートと動物を合わせた重さが10㎏以内 手回り品は2つまで |
阪神電気鉄道 | 290円 | 3辺の合計が120cm以内 クレートと動物を合わせた重さが10㎏以内 |
阪急電鉄 | 290円 (券売機で購入可) | 3辺の合計が120cm以内 クレートと動物を合わせた重さが10㎏以内 |
西日本鉄道 | 290円 | 長さ70cm以内 容積0.025立方メートル以内* クレートと動物を合わせた重さが10㎏以内 |
西日本鉄道の「*容積0.025立方メートル」ってなに?
容量25ℓで、
3辺の合計が90cmくらいです、編集長!
路線バスのペット持ち込み料金と規定
路線バスの会社はいっぱいあるので、
いくつかだけ紹介するデス!
路線バス名 | 手回り品料金 | クレートのサイズ・重量要件 |
---|---|---|
都営バス | 無料 | 3辺の合計が100cm以内 クレートと動物を合わせた重さが10kg以内 |
東武バス | 無料 | 詳細規定なし |
青森市営バス | 無料 | 詳細規定なし |
北鉄バス | 無料 | 詳細規定なし |
京都市営バス | 無料 | 詳細規定なし |
広電バス | 無料 | 0.027立方メートル以内(3辺合計90cmくらい) クレートと動物を合わせた重さが10kg以内 長さ1m以内 |
徳島バス | 無料 | 詳細規定なし |
長崎県営バス | 無料 | 詳細規定なし |
なお、上記のリストは路線バスに限った内容です。
観光バスや高速バス(長距離)などは、ペットが乗ること自体不可なケースがほとんとです。
利用前によく確認しておきましょう。
愛犬の移動中のストレスを軽減するには?
さて、利用する鉄道会社・バス運行会社のルールを確認したら、次は愛犬のケアについて考えましょう。
事前準備1:クレート・トレーニングをしてクレートに慣らす
まずクレート自体に慣れていない場合は、旅行に出かける2週間〜1ヶ月くらい前からクレートに入るトレーニングをします。
具体的には、当日使う予定のクレートをケージの中や部屋に設置しておきます。
そして中におやつやおもちゃを入れておいたり、ベッドを敷いておいたりして、クレートに馴染んでもらいます。
ごはんをクレートの中であげるという方法も有効です。
怖がりな子はなかなかクレートの中に入ってくれませんが、焦りは禁物です。
中を覗いただけでもおおげさに褒めておやつをあげるなど、ゆっくり導いてあげましょう。
クレートで落ち着いて過ごすことができるようになると、旅行だけでなく、災害時の避難所生活のストレスも軽減されます!
事前準備2:電車やバスの車内環境と駅構内の雰囲気に慣らす
次に、電車やバスに乗車することに慣らせましょう。
今までにあまり公共交通機関を利用したことがないと、人が多いというだけでも興奮してしまうかもしれません。
以下のように、順を追ってゆっくり慣らしてゆきましょう。
- クレートに入った状態で人の多い通りや駅構内を歩く
静かにしていられたら、褒めておやつをあげる
(クレートから出さないよう注意) - 一駅(停留所1つ分)だけ電車(バス)に乗ってみる
静かにしていられたら、降車後に褒めておやつをあげる
(クレートから出さないよう注意) - 徐々に乗車時間を増やす
リラックスして伏せていられるようになったら、練習完了です!
当日の乗車ストレス軽減処置
当日は吠えたり興奮したりするのを防ぐために、あらかじめクレートの中へ、噛むおもちゃや長持ちするタイプのおやつを入れてあげると良いです。
またトイレを我慢するのもストレスになりますし、周りの乗客への配慮のためにも、出発前に散歩をして必ずトイレを済ませておきましょう。
新幹線・電車・バスの不安を解消して、愛犬と楽しい旅へ!
以上、旅行などで公共交通機関を利用する際のルールと注意点、手荷物料金、車内で愛犬が快適に過ごすための準備について解説しました。
自家用車がなくても、愛犬と旅行を楽しめたら嬉しいですよね。
また旅行以外にも、引越しや帰省などで新幹線や電車、バスを利用する場合が出てくるかと思いますが、事前に準備しておけば安心です。
各鉄道会社・バス運行会社のルールを守って、ぜひ相棒との旅行を楽しんでくださいね!
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